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2020/9/5 9:00

国の住宅政策から考えるこれからの注文住宅

現在、注文住宅を中心に普及を続けるゼロエネルギー住宅ですが、今後ゼロエネルギー住宅は一般化していくのか、国の住宅政策やエネルギー資源の観点から検討していきます。

なお、ゼロエネルギー住宅(以下ゼロエネ住宅)とは、ZEH(ゼッチ=ネットゼロエネルギーハウス)とも呼ばれ、年間の一次エネルギーをプラスマイナスの差し引きで(=ネットで)収支ゼロになる住宅を指します。


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ゼロエネルギー住宅イメージ図
出典:経済産業省資源エネルギー庁


ゼロエネ住宅を国が普及促進する理由

ゼロエネ住宅普及の背景には、国の政策があります。

現在、国は地球温暖化防止や環境問題の観点から、建築物の省エネルギー化を促進しており、すでにオフィスビルなどの非住宅分野については法律への適合義務を課すことで、省エネ基準に適合した建築物が普及し始めています。

住宅分野においては、環境省・国土交通省・経済産業省が合同でZEH補助金の事業に取り組むなど、ゼロエネ住宅の普及に関する施策を打ち出しており、積極的に住宅の省エネ化を推進しています。

また、2015年に採択された「パリ協定」において、CO2削減目標が定められましたが、住宅分野におけるCO2削減が遅れていることもあり、住宅の省エネ化は待ったなしの課題となっています。

そのため、新築住宅においては断熱基準の適合を義務付ける法律が検討されており、今後は法規制によって低性能住宅の淘汰が進んでいく可能性もあります。


これからの注文住宅はゼロエネ住宅が基本

また、2018年に閣議決定された「第五次エネルギー基本計画」には、以下の目標が掲げられました。
・2020年までにハウスメーカー等が新築する注文戸建住宅の半数以上をZEHとする
・2030年までに新築住宅の平均でZEHの実現を目指す

このように、エネルギー自給率の低い日本においては、エネルギー資源の観点からもゼロエネ住宅の普及が必要とされており、将来的には建売住宅や集合住宅も含めたすべての新築住宅において、ZEHが標準的な住宅性能として一般化していくことでしょう。

現在のZEH普及率は注文住宅で18%程度ですが、断熱基準への適合による住宅の高断熱化が進んだこともあり、太陽子パネルの価格下落が進むにつれて住宅のZEH化にかかる追加費用も少なくなってきています。

国やハウスメーカーの後押しによってZEHの認知度が高まっていくにつれ、注文住宅市場ではいち早くZEHが一般的なものとして普及してきており、今後の注文住宅の基本的な性能としてZEHが求められることになるでしょう。


ゼロエネ住宅を建てるならどこに依頼するべきか

今後の普及が見込まれるゼロエネ住宅ですが、実際に新築するとなるとどこに依頼したらいいでしょうか。

ハウスメーカーでは建築費が高額になり、工務店に頼むにはどう選んだらいいか分からないという方が多いと思います。

そんな方は「ZEHビルダー」という制度を活用するといいでしょう。
経産省の補助金事業として登録が必要なZEHビルダー制度は、全国で7500社以上の住宅会社が登録しています。

ZEHビルダー制度では、毎年自社のZEH普及率や住宅性能について実績報告を行い、各社の実績に基づいて「5つ星」から「1つ星」までの評価が下されます。
2019年度実績の「5つ星ビルダー」は全国で250社余りと、ZEHビルダー全体の上位3パーセントほどしかいません。

各地域の「5つ星ビルダー」に認定されている工務店であれば、ゼロエネ住宅に一定の知識や技能を持っているため、依頼先の候補の一つとして検討してみるといいでしょう。


なお、私たち渡辺工務店はZEHビルダー制度において伊勢原市の会社としては唯一「5つ星ビルダー」に認定されており、補助金事業への採択実績も多数あるなど地域をリードする工務店としてゼロエネルギー住宅の普及を推進しています。

ゼロエネルギー住宅についてご質問ご相談がある方は、ぜひ一度弊社までお問い合わせください。