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2025/10/6 18:00

2025年 新住協全国総会 in 長野に参加してきました

10月1日、私たちの加盟している団体「新住協」の全国総会に参加してきました。
総会は毎年、全国各地の支部が持ち回りで開催しており、今回の開催場所は長野でした。
1日目には総会と講演、事例発表が行われ、2日目には長野支部の会員さんの物件を巡るバスツアーが組まれています。



総会には全国から工務店が集まっており、200社以上の会員が参加していたようです。
また、会場内の企業出展ブースには各社の製品が展示されており、熱心に説明を聞き入る方々で盛況でした。
私自身も、アルスさんの夢まどという、木製サッシについて詳しい説明を受けて、機会があったらぜひ採用してみたいと思いました。




基調講演では、鎌田先生から近年の気候変動について詳しいお話があり、デグリーデーという指標を用いて、過去最高に暑かった今年の夏の気象データを解説されました。
「デグリーデー」とは、暖房需要を表す「暖房デグリーデー」と、冷房需要を表す「冷房デグリーデー」があり、それぞれの季節にどれだけの冷暖房が必要かを表す指標です。

「冷房デグリーデー」について説明すると、例えば一日の平均気温が30℃の場合に、27℃まで冷房すると、3℃分の冷房エネルギーが必要になります。
仮に一か月間ずっと平均気温が30℃だった場合、毎日3℃分の冷房が必要になり、30日間で90℃分の冷房エネルギーが必要になります。
このように、この一か月間の積み上げた「90℃・日」という数値が一か月分の「冷房デグリーデー」になり、これを1年分積算すると、年間の冷房デグリーデーを出すことができます。
なお、27℃を上回った時に27℃になるまで冷房する場合を、D27-27というように表記します。



この写真の下部にあるグラフ「冷房デグリーデーD27-27」の数値は、以下のように推移しています(観測値練馬、期間6月~9月、単位℃・日)。
62 :2010アメダス標準気象データ(2000年代の標準値)
88 :2020アメダス標準気象データ(2010年代の標準値)
142 :2023年(単年データ)
156 :2024年(単年データ)
173 :2025年(単年データ)

このデータから、近年になって加速度的に冷房デグリーデーが増加していることが分かります。
一般的にシミュレーションソフトや省エネ計算で使用される最新データである、「2020アメダス標準気象データ」と比較しても2倍近い冷房デグリーデーになっており、近年の気象変動の激しさと、高性能住宅に夏の快適性が必要であることを痛感させられる発表でした。
ちなみに、2025年の他の観測地データを比較すると、以下の通りです(期間6月~9月、単位℃・日)
73 :仙台
101 :新潟
284 :大阪
273 :福岡

以上のように、西日本の夏の暑さは練馬(173℃・日)と比べても厳しいものであると同時に、寒冷地といわれる東北北陸においても、冷房の必要性が高まっていることがうかがえます。
寒冷地から始まった高気密高断熱住宅においても、これからは夏の快適性を重視し、換気・空調計画を含めたより高度な家づくりが求められる時代になっています。


続く事例発表では、長野支部の会員さんによる断熱リノベーションの事例が紹介されました。
新築住宅を建てるのが難しくなるなか、既存住宅の性能向上への取り組みは工務店業界全体の課題であり、大変勉強になる内容でした。
昔の家は床面積が広い家も多いのですが、2人暮らしをされている場合などには、リノベーションに併せて減築することも有効な選択肢で、2階をなくすことで耐震性が向上し、家が小さくなるため冷暖房費も安くすることができます。
もし、広い家にお住まいで、家の大きさを持て余している方は、一度検討してみてもいいかもしれません。




懇親会では、普段は接する機会のない会員さんとも交流できて、大変有意義な時間でした。
また、東京支部では新たに支部長に選出された、あすなろ建築工房の関尾さんたちとともに、壇上に上がらせていただきました。



なお、渡辺工務店もこの度、東京支部の副支部長を仰せつかり、理事である鈴木アトリエの鈴木さん、同じく副支部長のN.styleの永堀さんとともに、東京支部を盛り上げていきたいと思います。
なお、懇親会では来年の全国総会を札幌で開催するという発表があり、大変盛り上がりました。

以上、長くなりましたので、2日目のバスツアーは後日、改めて紹介します。