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2026/6/29 9:00

小屋裏エアコンには「開放式」と「密閉式」があります

前回に引き続いて、小屋裏エアコンについての解説をしていきます。

小屋裏エアコンは大きく分けて「開放式」と「密閉式」の二種類に分類できます。
他の会社の説明では、このような分類を行っていないことが多いのですが、小屋裏エアコンの中でも少し考え方が異なりますので、それぞれの特徴や違いを説明します。


※開放式の小屋裏エアコンの設置状況


※小屋裏への階段も開放(冷気止めを設置)


まず、「開放式」も「密閉式」も同じ小屋裏エアコンなので、小屋裏(屋根裏)の部屋に1台のエアコンを設置して、家全体を冷やすことは共通しています。
それぞれの違いを簡単にまとめると、「開放式」は暖かい空気が上昇して冷たい空気は下降するという特性を生かした温度差による空気の循環を生み出す方式で、「密閉式」はファンによる送風によって空気の循環を生み出す方式といえます。
また、双方の違いを挙げると以下のようになります。

小屋裏エアコンの方式
開放式:温度差で冷気を動かす(暖気は上昇・冷気は下降)
密閉式:圧力差で冷気を動かす(ファンによる送風)

冷気を各部屋に配る方法
開放式:小屋裏にあいた開口(=穴)から冷気を落とす
密閉式:小屋裏に設置したダクトやファンで冷気を送る

冷気を配れる範囲
開放式:小屋裏に接している部屋にだけ冷気を配る
密閉式:ダクトやファンによって、離れた部屋にも冷気を届ける

部屋間の防音性
開放式:小屋裏に開口があいているため、防音性は低い
密閉式:小屋裏にダクトやファンがついているだけなので、防音性は高い

運転時の騒音
開放式:小屋裏のエアコンの音だけ
密閉式:エアコンの音に加えてファンの駆動音がする

このように、「開放式」と「密閉式」は一長一短の特徴を持っています。
なお、冷気を配るにはファンを活用(=密閉式)するが、エアコンへの「リターン」は開口による上昇気流(=開放式)を活用するなどのハイブリッド型もありますし、温度差による空気の動き(=開放式)を補助するためにファンを使用する場合もあるので、完璧にどちらかと分類できるわけではありません。



※寝室の壁に開いた開口から冷気を落とす


※1階吹き抜けの木製ルーバーから空気が循環する

ここまで聞いて、「開放式」と「密閉式」のどちらを採用するべきか悩まれる方もいるかもしれませんが、弊社としては開放式を採用したいと考えています。
まず、住宅会社にとって取り組みやすいのは密閉式のほうで、ファンによる送風は風量を計算しやすく、機械によって安定して運用ができるように思われています。
しかし、開口(=穴)による空気循環の風量を計算できれば、開放式も安定した運用が可能なうえ、ファンの駆動音がしない静かな環境を実現できます。
なお、密閉式に使用されているファンは、30~100m3/h程度のものが多いのに対して、開放式で開口を開ける場合、大きさによって100m3/h以上の空気を届けることができるため、開放式のほうが設計によって小屋裏エアコンをコントロールできる幅が広いという点もおすすめする理由です。

開放式の注意点としては、各部屋が小屋裏の開口によってつながるため防音性が低い点ですが、弊社の事例では夫婦ともにフルリモートワークでも音は気にならないと聞いていますので、心配な方は実際の事例を確認させてもらいましょう。
もちろん、間取りやご要望によって開放式が採用しにくいこともありますし、離れた部屋へ冷気を送るためファンを使用する場合もありますので、どのような方法が最適か住宅会社とよく相談して決めるようにしましょう。

ちなみに、密閉式のような防音性を重視したい場合には、ダクト式のアメニティエアコンを採用する方法もあります。
アメニティエアコンとは、複数の部屋を冷暖房するためのエアコンで、エアコン本体からダクトに接続して各部屋を空調する方式です。
ただし、この場合は将来的に交換しやすいように、エアコン本体を脱着できるように設置することと、ダクトが結露しないための施工を間違いなく行う必要があります。
とくに、天井裏に配管するダクトは交換が難しいため、結露によりダクト内にカビが発生してしまうと問題を解決するのが困難です。
そのため、カビを発生させないために冷房運転の停止後にしばらく送風運転を行うなど、普段の運用方法にも工夫が必要になります。

全館冷房(および全館空調)にもさまざまな方式があるため、より良い空調方式を提案してもらえる住宅会社を見つけることが、一番の正解かもしれませんね。
もし、ご興味がある方は弊社までお問い合わせください。